肥満とは

体内に必要以上の脂肪が蓄積された状態を肥満といいます.食べ過ぎ(栄養の取りすぎ)や運動不足が原因で起こります.脂肪は皮膚の下だけでなく、内臓にも蓄積されています.肥満かどうかは、身長から割り出した体重をもとに考えます.
いろいろな計算方法がありますが、下に代表的なものを示します(表1).

表1:肥満指数( Body Mass Index(BMI))  

 BMI = 体重(Kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
例1:体重75Kg 身長170cm の人の BMI は  


 

 BMI = 75 ÷  1.70 ÷ 1.70
      = 25.95 (判定は”軽度の肥満”)

例2:この人の理想(BMI:22)の体重は:

 

  標準体重 = ( 1.70 × 1.70 ) × 22
                = 63.6 Kg

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B M I

判     定

18.5 未満 や       せ
18.5 〜 25.0未満 正 常 範 囲
25.0 〜 30.0未満 軽 度 の 肥 満
30.0 〜 35.0未満 中等度の肥 満
35.0 〜 40.0未満 高 度 の 肥 満
40.0 以上 病 的 な 肥 満

(肥満判定基準(1999)日本肥満学会)

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生活習慣病

なぜ肥満は健康に良くないのでしょうか.それは癌以外の生活習慣病の原因が、肥満と密接な関係にあるからです.青年期を過ぎて少しずつ老化が始まると、体中の複雑な調節がうまく行かなくなります.その結果、高血圧症や、<<代謝疾患>>である高脂血症糖尿病、痛風等の病気が起こります.いずれも動脈硬化症という状態を引き起こし,やがて脳血管障害(めまい,麻痺,脳梗塞,痴呆など)、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)、呼吸機能障害、腎機能障害、肝臓病(脂肪肝)といった<<臓器の病変>>が引き起こされます.<<臓器の病変>>が悪化して、心臓、肺、腎臓、肝臓等の働きが極端に悪くなると(心不全、呼吸不全、腎不全、肝不全・・・)、生命を維持できなくなります(=死). (図1)

このように、一連の病変がいずれは死へと結びついていくのが生活習慣病の特徴です.昔は、栄養不足が病気の大きな原因でした.ところが、食物が豊富になった現在では、栄養の取りすぎが病気の原因として重大な問題になっているのです.

性別、年齢、コレステロール値、HDLコレステロール値、高血圧症、糖尿病、喫煙の有無等は、動脈硬化症を進展させる危険因子(リスク・ファクター)です.これらの因子 は単独でも危険ですが、多くの場合いくつかが重なり合ってより悪く働きます.内臓脂肪の蓄積を基盤にした生活習慣病は強い動脈硬化性疾患の発症要因となるため、最近はメタボリック・シンドローム( 内臓脂肪症候群、代謝異常症候群)と呼び、注目されています.危険因子と冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症 )の関係が、50年間以上にわたって追跡調査されたフラミンガム・スタディーと呼ばれる有名な研究もあります.あなたが、今後10年以内に心筋梗塞などの冠動脈疾患を引き起こす確率と相対危険率(リスク値)も予測できます.

   メタボリック・シンドローム診断基準

 ガイドライン2007による 高脂血症治療目標値の自己判定
 冠動脈疾患のリスク予測  | <Framingham Risk Score>

 

水を飲んでも肥る???

水分で体重が増えた状態はむくみ(浮腫)と呼ばれ、脂肪の増えた肥満とは、はっきり区別されています.ふつう,口から入った水分は、それと同じ量だけが、尿、大便、汗となってからだの外に出て行きます.ヒトには、生まれつきからだの中の水分量をいつも一定に保つ働きがあるからです(恒常性の維持).

サウナに入っていっぱい汗を出した後、目方が減ったと喜んでも、それは体の水分が一時的に減っただけです.水を飲んで脱水状態が改善すれば、体重も元に戻ります.利尿作用のあるお茶(コ−ヒ−、ウーロン茶など)を飲んだり、痩せ薬と称して利尿剤を飲まされたりしている人でも同じ事が起こっています.水分の出入りと肥満は別と考えた方がよいでしょう.

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貯金にたとえると理解し易い

なぜ肥満になるのでしょうか.正しい理屈がわかれば、やせる方法も正確に理解できるはずです.

銀行にお金を預ける場合を考えてみます.つまり、『預けるお金(食事量)が、使うお金(運動等)より多ければ預金(体重)は増えます(図2)』.食事や運動の量は、カロリーと言う単位で計算するので話が少し複雑のように感じますが、簡単に言ってしまえば、肥満の原因は”食べ過ぎ”と " 運動不足 ”です.

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運 動

薬で簡単にやせられるなら、世の中に肥満で悩む方はいません.肥満に起因する病気もなくなるはずです. 長続きのする、正しい食事制限と、適度の運動でゆっくり体重を減らすのが(表2)、健康的な痩身法で、それが生活習慣病の予防につながるのです.

表2 : 80カロリーに相当する食品の量と運動量の比較

食  品 

 動 

ご  飯 茶碗 8分目の半分
食 パ ン 半切れ( 6枚切り)
う ど ん 半玉(150g)
り ん ご  八分目
1個
あ  じ 1尾(中)
牛・豚肉 60g(赤身)
豆 腐 半丁
バター 大さじ2/3杯
ドレッシング 大さじ2杯
散 歩 20〜40分
ジョギンク 10〜15分
自転車 10〜15分
体 操 10〜15分
縄跳び  5〜10分
ゴルフ練習 15〜20分
テニス 10〜15分
卓 球 10〜15分
ダンス 10〜25分
水 泳  5〜15分

体脂肪 10g に相当 !!

 糖尿病食品交換表:日本糖尿病協会編を参考にしました

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